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理系に弁護士より弁理士資格をおすすめする理由を徹底解説

理系弁護士と呼ばれる人も増えたので、弁護士と弁理士を同一視する人も増えてるが違います。弁護士は人や企業間で起こるトラブルや取引の専門家で、弁理士は技術や発明などの権利、知的財産に関する専門家です。そのため、「弁護士は文系の資格」「弁理士は理系の資格」と分類されてます。この事からも理系には弁理士がこれまでの習得した技術分野を活かせるのでおすすめですが、理系出身の弁護士もいますし文系出身の弁理士もいます。

当記事では、なぜ理系に弁理士がおすすめなのかを仕事内容や年収、試験を通して解説していきます。弁護士と弁理士のどちらか迷っている理系の方は、それぞれの違いを見て参考にしてください。

 

弁護士と弁理士の試験難易度の違い

弁護士試験、弁理士試験の難易度はどちらも高いのですが、弁護士になる場合には司法試験に合格しなくてはいけません。理系出身でも受ける事ができる司法試験ですが、受験するには受験資格を得る必要があり、この受験資格を得るためには、「法科大学院を卒業」「予備試験合格」のどちらかをクリアする必要があります。

理系出身の人が法科大学院(未修コース)を卒業するには、3年通わなくてはいけないと言うリスクがあります。学費も決して安くはないですし、仕事をしながら通うには時間の問題もあり難しいです。また、法科大学院に通っても講義の予習、復習だけでなく、自身でも司法試験に向けて勉強を進めていかなくてはいけません。そのため、卒業する事で司法試験の資格を得ることはできますが時間、費用及び労力がかかります。

もう一つの予備試験を受ける方法ですが、予備試験は年齢や学歴を問わないので誰でも受験できます。そのため、法科大学院と違って学費や時間を自分に合わせて進めていく事が可能です。予備試験は法科大学院に進む事ができない人に対する救済処置の役割があり、法科大学院を卒業した人と同等の学職を持っているかを判断します。そのため、独学で一から法律全般の勉強は難しく予備校や通信教育を利用して勉強を続けることになりますが、勉強しても合格できない可能性が高いです。

また、司法試験に受かったからといってすぐに弁護士になれるわけではなく、1年間は司法修習を受けなくてはいけません。さらに司法修習生考試と言う試験を受けないといけません。この試験に合格したものだけが弁護士になることができます。

また、司法試験に受かったからといってすぐに弁護士になれるわけではなく、1年間は司法修習を受けなくてはいけません。さらに司法修習生考試と言う試験を受けないといけません。この試験に合格したものだけが弁護士になることができます。

弁護士の受験に対して弁理士の試験は、受験資格がなく年齢や学歴を問わずに誰でも受ける事ができます。難易度は高い試験にはなりますが、特許など知的財産に関する分野に絞って勉強する事ができるので、仕事をしながら独学でも問題なく進める事が可能です。論文試験で出題される事例問題は分析力を求められますが、理系出身の方は分析力が高いので、一定のレベルに到達する事ができたら一発で合格することも可能です。

また、弁理士の場合は試験に合格後は、特許事務所に転職してすぐ働いたり、企業の知財部に移動するか転職してすぐに働いたりすることができます。それぞれの職場では、先輩弁理士の下で教えてもらいながら業務をこなす期間が設けられますが、弁護士のように再度試験を受ける事はありません。

このように、試験だけを見ても弁護士と弁理士では大きく異なっています。ですが、上記の内容だけでは試験難易度の違いはわからないでしょう。そこで、弁護士と弁理士の合格率や勉強時間も含めて試験の難易度をさらに掘り下げて見ていきましょう。

 

弁護士と弁理士の合格率

2019年度は、司法試験の受験者4466人に対して1502人が受かったので合格率は34%です。この数字だけを見たらとても合格率の高い試験に思えますが、34%の合格率はあくまで本試験です。一方、司法試験の予備試験は、狭き門となり一気に合格率は下がり5%未満です。予備試験はあくまで司法試験を受ける資格を得るためなので、合格してもその後さらに司法試験を受けなくて合格しなくてはいけません。

予備試験合格者の中で、司法試験に合格した人の割合はとても高いです。そのため、予備試験を合格できたなら司法試験も簡単と思うかもしれないが、一緒に試験を受ける人には同じく予備試験合格者や法科大学院卒業者もいるので油断する事ができないでしょう。

弁理士試験の場合は、合格率が7から8%です。弁理士の合格率も決して高い数字にはなりませんが、特許庁の統計によれば、2019年度の理系出身者の合格率は全体の78.2%をしめてます。これは、理系で開発や研究を行っている方は自身が発明した技術を特許出願する機会があることから特許制度について馴染みがあるでしょう。また、弁理士試験合格後に扱う業務は特許が多くなるところ、技術的知識が必要になる点が、理系出身者の受験が多い理由となっています。

弁護士と弁理士の両方が10%を切る合格率ですが、5%と8%ではその意味合いは大きく違ってきます。というのは予備試験は、法科大学院を卒業する場合には受ける必要がないのですが、法学部の学生や法科大学院の学生が、法科大学院の卒業を待たずに司法試験の受験資格を得るために受験しています。ですので、予備試験の受験者層は、勉強時間が取れる学生で且つ法学部の学生や法科大学院の学生であるので総じてレベルが高いので、5%未満という数字以上に、高いレベルでの競争になります。一方、弁理士試験の場合は、受験生の90%程度が働きながら勉強しています。ですので、弁理士試験の場合、時間が足らなくて十分に試験対策ができないまま試験を受けている受験生が大半であることが推測されます。ですので、弁理士試験の合格率が8%(300人)といっても、しっかりと受験対策をしている割合は受験者4000人のうち2割くらい(800人くらい)でしょうから、実際には、しっかりと受験対策をしている受験生の3人に一人が合格するという試験です。ですので、弁理士士試験は、司法試験の予備試験と比べて、数字以上に難易度が低いです。そのため理系の人には、弁護士よりも弁理士がおすすめです。

 

弁護士と弁理士の勉強時間

弁護士の予備試験は、あらゆる法律の問題に加えて一般教養の問題も出るため、最低でも8000時間程度の勉強時間が必要です。法科大学院の卒業でも3年かかり、実際に弁護士として活躍している人たち勉強時間は5年から7年という長い期間をかけてます。そのため、理系の方が一から法律に触れる場合にはさらに勉強時間が必要になると言えます。

また、独学で勉強する場合には勉強方法によってはさらに時間が必要です。特に、司法試験や予備試験は受験回数が増えるにつれて合格率が低下してしまうというデータが出ています。そのため、勉強時間という枠で捉えると10000時間以上勉強しても受かる確率が上がるわけではありません。もちろん、勉強方法が正しいからと勉強時間が極端に短くて済むような難易度ではありません。つまり、効率的な勉強方法を選んでも最低8000時間を費やす必要があります。

では、同じく難易度が高い試験と言われる弁理士の方はどうでしょうか。

弁理士試験に必要な勉強時間は約3000時間となり、弁護士の試験に対する勉強時間と比べたらはるかに少ないです。仕事をしながら勉強を進めることができ、自分に合ったスタイルで勉強することが可能な時間です。また、弁理士試験は正しい勉強方法で、試験に出る範囲だけを効率的に勉強すれば、少ない時間で合格を目指すことができます。

実際に試験に合格した弁理士には、勉強時間が半分の1500時間という例もあります。もちろん、1500時間と半分の時間だけであっても一発合格は可能です。正しい勉強法を使い、試験に出る範囲に集中して勉強することがポイントとなるので、弁理士試験は短期間で十分に一発合格を狙うことができるのでおすすめです。

弁護士試験と弁理士試験は勉強に費やす時間に大きく違いがあります。さらに、司法試験や予備試験の出題範囲が弁理士試験よりもかなり広いので、書籍代、予備校、通信講座の費用も格段に高くなります。また、弁理士試験は少ない勉強時間でも一発合格が可能なのは大きなポイントとなり、理系であれば弁理士になった後に技術知識を活かすことができるのも大きなメリットです。

 

弁護士と弁理士にある年収の違い

仕事をする上で年収はチェックしておきたいポイントです。

一般的に言われている弁護士の平均年収が1000万くらいで、弁理士が700万から800万です。平均金額だけを見たら弁護士の年収の方が高くなりますが、弁護士も弁理士も年収は大きく異なります。そこで、それぞれの年収について詳しく紹介します。

 

弁護士の年収

弁護士の年収が高いと言われているのは、成功している弁護士の年収がとても高く5000万から8000万近く稼いでいる弁護士がいることからです。

平均年収が1000万くらいと言われている弁護士ですが、実際には年収が300万前後の弁護士が多数いる状態です。これは、司法制度改革が行われたことが要因とされていて、日本国内の訴訟数に増加がない一方で、弁護士の人数が増えたからと言われてます。そして、もう一つの要因が、過払請求に関する案件の減少です。過払請求は負けることがない案件として多額の報酬を得ることができ1億以上の年収を稼ぐ弁護士も多かったのですが、現在では過払請求に関する案件はほとんどない状態です。これらの要因が重なり、現在は稼ぐことができない弁護士が増加しています。

大手法律事務所に務めることができたら、それなりの年収を稼ぐことも可能ですが、弁護士には定年がないので老齢になっても続ける人が多く、大手法律事務所は予備試験と同じく狭き門と言われてます。そのため、難しい司法試験に合格しても活躍の場を見いだすことができない弁護士の数は増加しています。もちろん、必ずしも活躍の場を見いだせない弁護士になるとは限りません。ですが、成功する弁護士になるには稼ぐことができない期間が長くなる可能性もあることを覚悟しないといけません。さらに、仕事がなくて収入がなくても弁護士会への登録料が発生してきますので、弁護士として続けることができなくなった方もいます。

これらの内容を鑑みると、平均年収1000万という数字もあまり当てにすることができない数字と言えるでしょう。ですから、目安として考える場合は平均年収よりも低い時期があることを念頭に入れておくようにしましょう。

 

弁理士の年収

弁理士の平均年収は700万から800万ですが、弁護士のように良い特許事務所は狭き門ではないです。そして弁理士は、歩合制を採用している特許事務所が多いことから、年齢に関係なく経験や能力が給与に反映されるため年収をアップさせることが可能です。特に理系出身の場合には、得意分野を活かし他の弁理士よりも秀でた能力を発揮する機会があるので、特許事務所での実務経験5年前後で年収1000万は手が届く範囲です。さらに、語学力を身につけることで外国出願も扱う弁理士として活躍することができ、この場合にはさらに年収をアップさせることが可能です。

また、多くの実務経験を積んでいくことで収入はアップしていきますので、特許事務所での実務経験5年から10年の間には年収1500万以上も夢ではありません。ですが、ここで注意が必要なのがあくまで特許事務所で勤務した場合ということです。弁理士の勤務形態には企業の知財部に勤める企業内弁理士の道もありますが、企業内弁理士は弁理士手当をつけてくれる企業もありますが他の社員と同じ扱いです。そのため、給与や年収は一般社員と変わらないので年収アップを狙うのは難しいです。

弁理士として独立する方法もあり、成功をすれば年収は特許事務所に勤務するよりもはるかにアップできます。独立して成功した場合の年収は3000万前後と言われてますが、弁護士同様に稼げる人と稼げない人が両極端になっています。そのため、弁理士として独立をする場合には稼ぐことができない期間があることを念頭に入れておくようにしましょう。

 

法律の専門家でも異なる仕事内容

金銭トラブルや離婚問題、刑事事件など業務内容は多岐に渡ります。弁護士の中には得意分野の業務に絞って受ける人もいますが、実際に理系としての知識や経験が役に立つことはほとんどありません。

弁護士の業務の中で民事事件に関する案件の場合には、問題の度合いによって異なりますが相談に乗り助言をすることで済む場合もあります。離婚問題などのように代理人として書類作成なども行い話し合いで解決する場合や、解決することができなかった場合には訴訟に発展することもあります。ですが、実際に民事事件で行う裁判の場合には証拠集めなどが業務の大半を占めています。

これが、刑事事件になった場合には捜査権が与えられていない弁護士には、証拠集めなどの業務が困難を極めます。また、窃盗や詐欺などばかりでなく暴行や殺人事件などのよりシビアな事件も多数扱います。そのため、1度の報酬が高額になりますが精神的なタフさが必要になると言えるでしょう。さらに、民事事件よりも法廷内で発言をする場面が多くなるのですが、裁判員裁判制度が導入されたので法律の知識が全くない人にもわかりやすく説明するということも必要です。刑事事件は私選弁護人を選ぶのはマレになるので、国選弁護人となった場合には刑事事件を担当する機会が増えるでしょう。

もちろん、理系だからこそわかる内容の案件もあります。ですが、それはごく一部の内容になるので理系としての知識や経験を活かすこがほとんどできないです。

 

知的財産の専門家である弁理士の業務内容

弁理士が行うのは、知的財産の権利化のための書類作成、特許庁への出願手続き及び先行技術調査、登録商標調査に留まらずに知的財産に関する紛争も手がけます。

技術者に対するヒアリングを行うのも大事な業務になるのですが、技術者の発明についてしっかり理解してそれを特許明細書という書類にしていきます。特許明細書は、作り上げるのが大変な業務と言われていていて発明技術者の説明や出願当時の背景技術、技術の応用例などを記載する必要があり、それらをヒアリングを通して理解していかなくてはいけません。ですが、このヒアリングに関しても理系出身者の場合には、発明について理解して話をすることが容易になるので活躍の場があると言えます。

理系出身でも得意とする分野は分かれてしまいますが、特許事務所では得意とする分野に近い案件を業務として選んでくれるので得意分野に関してより成長できます。また、得意分野でなくても勉強することで身につけていくことも可能です。新しい分野に挑戦することで請け負うことができる案件の幅を広げることができます。

また、知財コンサルティング業務を行う場合もあります。これは、経営コンサルティングの中の知財に関する部分を受け持つ形ですが、知財コンサルティングもヒアリングは必須になり情報の分析なども行います。

他にも企業内弁理士として仕事をする人もいますが、知的財産の管理運営を行う場合など企業によって異なるので注意しましょう。

 

理系には弁理士がおすすめ!

当記事では、年収、業務内容、試験難易度の三点に絞り弁護士と弁理士の違いを紹介しました。

法律に興味があり弁護士の道を考えている人もいるでしょう。ですが、弁理士も知的財産に関する法律に関する専門家です。そのため、長い時間をかけて資格を得られる弁護士よりも短い時間で一発合格を狙える弁理士がおすすめです。正しい勉強方法で出題される範囲に限定して勉強すれば、仕事をしながらでも1年(1500時間)という短い時間の勉強で合格することができるのも弁理士を目指す魅力の一つと言えます。

また、年収に関しても一度の報酬額は弁護士の方が大きいかもしれませんが、弁護士の報酬を得て年収をアップさせるにはさらに年月が必要なことで、今まで培ってきた理系の知識や経験を活かすこと場はほとんどない状態です。そのことも踏まえて考えると、理系だからこそ活躍でき年収をアップさせることができる弁理士の方がおすすめです。

弁護士と弁理士で悩んでいる場合は特に、そこに至るまでの時間や労力も併せて考えてみてはいかがでしょうか。

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